熊野古道・中辺路は、世界遺産に登録された日本を代表する巡礼路です。
滝尻王子から熊野本宮大社まで歩く王道ルートをはじめ、熊野那智大社まで縦走する4日間コース、赤木越コース、熊野川舟下りを組み合わせたコースなど、体力や旅行日数、旅のスタイルに合わせてさまざまなモデルコースがあります。
このページでは、それぞれのコースの特徴や距離、見どころを分かりやすくご紹介しています。初心者の方から健脚の方まで、ご自身に合ったモデルコース選びにぜひお役立てください。



モデルコース一覧|自分に合ったコースを選ぼう
まずは下のモデルコース一覧から、ご自身の体力や旅行日数に合ったコースを選んでみましょう。すべてのコースは滝尻王子から始まり、熊野本宮大社を目指します。4日間縦走コースと熊野川舟下りコースは、さらに熊野那智大社・熊野速玉大社まで巡ります。
滝尻~熊野本宮大社 2日間 王道コース 健脚向け

【2日間コース】
体力に自信があり、熊野古道を効率よく歩きたい方におすすめ。
熊野古道・中辺路を代表する王道ルートです。滝尻王子から熊野本宮大社まで約38kmを歩き、熊野古道の自然や歴史を存分に満喫できます。
1日目は滝尻王子から近露まで約13km。歩き始めの滝尻王子から高原までは、このルートで最も急な上り坂です。高原では果無山脈を一望でき、「霧の里」と呼ばれる幻想的な景色も楽しめます。近露の手前にある箸折峠では、熊野古道を象徴する石像「牛馬童子」に出会うことができます。

2日目は近露から熊野本宮大社まで約25km。3つの峠を越えながら深い森を歩き、王子跡や集落跡、沢など変化に富んだ景色が続きます。熊野古道らしい静かな森の中を歩き、巡礼の歴史や自然を存分に感じられる区間です。
近露を過ぎると熊野本宮大社までスーパーや飲食店はありません。食料や飲み物は近露で準備しておきましょう。
また、体力や天候に応じて、一部区間をバスで移動し、歩行距離を短縮することも可能です。
一部区間バス利用例
- 近露 → 道湯川橋までバス利用
歩行距離を約25kmから約16kmに短縮できます。
(仲人茶屋跡~熊野本宮大社 約5~7時間) - 近露 → 発心門王子までバス利用
歩行距離を約25kmから約7kmに短縮できます。
(発心門王子~熊野本宮大社 約2~3時間)
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・ 熊野古道に新たな息吹 ― 14年ぶりに復元された古道を歩く
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滝尻~熊野本宮大社 3日間 王道コース 初心者向け

【3日間コース】
初めての熊野古道や、当日移動でも無理なく歩けるコース。
滝尻王子から熊野本宮大社まで約38kmを、3日間かけてゆっくり歩くコースです。
1日目は滝尻王子から高原まで約4km。距離は短いものの最初の急坂を越えることで、翌日以降に余裕を持って歩き始めることができます。
2日目は高原から近露まで約9.4km。比較的歩きやすい区間が続き、景色を楽しみながら無理なく歩行距離を延ばせます。
3日目は近露から熊野本宮大社まで約25km。体調や天候に応じて、一部区間をバスで移動し歩行距離を短縮することも可能です。

3日間に分けることで、一日の歩行距離に余裕が生まれ、景色や史跡をゆっくり楽しみながら歩けます。初めて熊野古道を歩く方や、大阪・京都方面から当日移動して昼過ぎに滝尻王子へ到着する方でも、無理なく歩き始められるおすすめのコースです。
宿泊地
1日目:高原(または栗栖川・温川)
2日目:近露または野中
【コースの主な見どころ】
熊野古道館(滝尻王子向かい)
熊野古道や中辺路の歴史・見どころを紹介する施設です。出発前に立ち寄ると、旅がより楽しくなります。
熊野古道館について詳しく知る。
高原
熊野古道を代表する展望スポット。果無山脈を望む絶景と、「霧の里」と呼ばれる幻想的な景色が魅力です。
高原について詳しく知る。
牛馬童子
熊野古道を象徴する石像です。牛と馬にまたがる珍しい姿と、素朴で愛らしい表情が多くの人を魅了しています。
牛馬童子について詳しく知る。
滝尻~熊野本宮大社~小雲・大雲取越~那智大社 4日間縦走コース

【4日間縦走コース】
熊野古道を最後まで歩き切りたい方におすすめの縦走コース。
滝尻王子から熊野本宮大社を経て、熊野那智大社まで約68.3kmを4日間かけて歩く、中辺路を代表する縦走コースです。森の入口から山深い峠を越え、最後は海へと向かう、熊野古道ならではの壮大な旅を満喫できます。
3日目は熊野本宮大社から小雲取越を越えて小口へ。途中の「百間ぐら」では、熊野の山々が幾重にも連なる雄大な景色を一望できます。

4日目は小口から大雲取越を越え、熊野那智大社を目指します。大雲取越は中辺路でも最も長く急な登りが続く難所です。4日間歩き続けた体には厳しい区間ですが、峠を越えた時の達成感は格別です。舟見茶屋跡や那智高原付近では太平洋を望む景色が広がり、ゴールが近づいていることを実感できます。
熊野那智大社、青岸渡寺、そして那智の滝に到着した時の感動は、このコース最大の魅力です。壮大な滝の迫力と水しぶきがつくり出す神秘的な空間は、4日間歩き続けた巡礼の旅を締めくくるにふさわしい特別な体験となるでしょう。
熊野の深い森、歴史ある巡礼の道、そして海へと続く景色を歩き抜けた達成感は、この縦走コースだからこそ味わえる感動です。
歩行距離が長く、小雲取越・大雲取越の2つの峠を越えるため、普段から歩き慣れている方や体力に自信のある方におすすめです。なお、体調や天候に応じて、一部区間をバスで移動し、歩行距離を短縮することもできます。
※3日目の宿泊地となる小口は宿泊施設が少なく、特に春・秋のハイシーズンは数か月前に満室となることもあります。宿泊先は早めに確保しておくことをおすすめします。
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・雨の熊野古道を歩く
8月雨の日に大雲取越~那智大社まで歩いた記事です。
3日間 赤木越コース 滝尻~赤木越~湯の峰温泉~熊野本宮大社

【赤木越コース】
静かな尾根道を歩き、歴史ある湯の峰温泉も満喫したい方におすすめ。
赤木越コースは、発心門王子手前の分岐から湯の峰温泉を目指すルートです。一般的な中辺路ルートは発心門王子を経由して熊野本宮大社へ向かいますが、このコースではあえてそのルートを外れ、静かな林道や尾根道を歩きます。

特に春・秋のハイシーズンは、発心門王子から熊野本宮大社まで多くのハイカーや観光客で賑わいます。一方、赤木越は人通りが少なく、落ち着いた雰囲気の中で熊野の自然をゆっくり楽しめるのが魅力です。峠を越えるため多少体力は必要ですが、尾根からは熊野の美しい山並みを眺めることができ、植生も変化するため、発心門王子を経由する定番ルートとはひと味違った森の景色を楽しめます。

そして、このコース最大の魅力は、ゴールが湯の峰温泉であることです。歩き終えたらすぐに温泉で旅の疲れを癒すことができます。
湯の峰温泉は、熊野詣の巡礼者が熊野本宮大社へ参拝する前に「湯垢離(ゆごり)」を行い、旅の疲れを癒しながら心身を清めた由緒ある温泉です。世界遺産に登録されている「つぼ湯」は、現在も入浴できる世界で唯一の世界遺産として知られています。
春・秋のハイシーズンには「つぼ湯」を利用するために長時間待つことも珍しくありません。しかし、このルートなら熊野本宮大社から訪れる人より早く湯の峰温泉へ到着できるため、比較的待ち時間が短く入浴できる可能性があります。
翌日は、古くからの巡礼者にならい、身を清めたうえでバスで発心門王子へ向かい、熊野本宮大社まで歩いて参拝します。時間にも余裕があるため、熊野本宮大社や門前町をゆっくり散策しながら、熊野詣の歴史と文化をより深く感じられるでしょう。
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熊野古道・赤木越を歩いて
9月初めて赤木越を歩いた時の記事です。
【コースの主な見どころ】
つぼ湯(湯の峰温泉)
世界で唯一、入浴できる世界遺産の温泉です。熊野詣の巡礼者が身を清めた歴史を今に伝えています。
つぼ湯(湯の峰温泉)について詳しく知る
3日間 熊野川川下りコース 滝尻~熊野本宮大社~熊野川川下り~熊野速玉大社

【熊野川川下りコース】
熊野古道と熊野川舟下り、二つの世界遺産を満喫したい方におすすめ。
熊野本宮大社への参拝を終えた後、熊野川の舟下りを楽しみながら熊野速玉大社を目指すコースです。熊野古道を歩くだけでなく、川の巡礼路も体験できる、熊野の歴史と自然を満喫できるルートです。

熊野詣が盛んだった時代、多くの巡礼者は熊野本宮大社を参拝した後、熊野川を舟で下り、熊野速玉大社へ向かいました。当時の人々にとって熊野川は、熊野古道と並ぶ重要な巡礼路だったのです。
現在もその歴史ある巡礼路を舟でたどることができ、川面から眺める熊野の山々や美しい渓谷は、徒歩では味わえない特別な景色を楽しませてくれます。ゆったりと流れる時間の中で、古の巡礼者たちに思いを馳せながら旅を続けられるのも、このコースならではの魅力です。
舟下りの後は熊野速玉大社を参拝し、時間に余裕があれば神倉神社や新宮の城下町を散策するのもおすすめです。歩く旅とはひと味違う熊野の魅力を体感できるでしょう。
熊野古道だけでなく、熊野川の巡礼文化も体験したい方や、歴史や自然をより深く楽しみたい方におすすめのコースです。
※熊野川舟下りは事前予約制です。春・秋のハイシーズンは大変人気があり、2~3か月前でも満席となることがありますので、ご希望の方はお早めのご予約をおすすめします。また、天候や河川の状況によっては欠航となる場合があります。
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熊野川舟下りを体験|世界唯一の水上の参詣道をゆく90分の船旅
記事投稿者の舟下り体験記です。
熊野川舟下りの詳細はこちらへ↓
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このコースを歩くなら、1日目は近露で宿泊がおすすめ
🏡 Guesthouse COZY(近露)
滝尻王子から約13km。
熊野本宮大社までの中間地点にあり、翌日のロングコースにも余裕をもって出発できます。
3部屋だけの小さな宿だからこそ、夕食では世界中から集まったハイカーとの交流も旅の思い出になります。
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