近露の夏

皆さん、子どもの頃の夏休みの思い出といえば、どんなことを思い浮かべますか?

昨年、近露の有志が立ち上がり開催された「子どもの夏祭り」が、今年も開催されました。そこには、古き良き日本の田舎の夏祭りの光景が広がっています。当時を知る地域の人々と、今なお昔ながらの景色が残る近露だからこそ再現できるお祭りです。

声をかけられた地域の大人たちは、快く軽トラックに乗って集まり、準備や運営、景品の提供まで手作りで支えます。私は昨年に続き、提灯を吊る高所作業と金魚すくいの担当。会場にはたくさんの子どもたちが集まり、大人も子どもも笑顔に包まれました。

そしてお盆には、〝中辺路町で最も過酷〟とも言われる「近露盆踊り」があります。お寺の境内で約一週間、毎晩踊り続ける伝統行事?です。昨年初めて参加した時は、二種類ある踊りを覚えるのに苦労しましたが、一週間続けるうちに自然と身体が動くようになっていました。今年はどうかと踊ってみると――「あれ、踊れてる!」。身体にしっかり刻まれていたようです。

地元の人も、移住者も、子どもたちも、さらには熊野古道を訪れた海外からの人たちまでもが太鼓の音と唄に合わせて輪になり、踊りを重ねるごとに一体感が生まれていきました。これも素敵な光景でした。

そして8月の熊野古道。雨の日が続くこともありますが、水に恵まれた熊野の地では植物がぐんぐん成長し、その生命力を強く感じます。深い緑と霧が織りなす風景は、とても幻想的で美しいのです。

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